2023/06/22

当社スーパーカッターの足に、高さ調整のためについている「アジャストボルト」。 
これを英訳すると、“adjust bolt”です。 

綴りを書く際に、「アジャスト“adjust”」に「なんで“d”が入ってるんだよ?」と突っ込みを入れたくなりませんか?

語源を知る

これは、語源で考えるとスッキリ理解ができます。 

“ad”というのは、前置詞“to(~の方へ)”を意味するラテン語です。
そこに「正しい」という意味の“just”がくっ付いて「“adjust”→正しい方にする→︎調整する」となる訳です!

“ad”のように、先頭について方向や位置関係を表すものを「接頭辞」と言います。
こういったものを覚えていくと、未知なる単語が出てきても類推することができ、飛躍的に語彙数を伸ばすことができますよ!
 

“ad”が付く単語で綴りを間違いがちなのが「住所“address”」ですよね。

これも、“ad”と“dress”に分けることで解決します。
“dress”は、「ドレス」。「まっすぐな」という意味のラテン語です。「まっすぐな→︎きちんと整える→︎正装する」という変化を遂げて今の「ドレス」の意味になっています。

つまり、“address”は、「~の方へ+まっすぐな→︎まっすぐな方へ(手紙などを)向けるもの→︎住所」になるのです!

ちなみに、“dress”の変化形の「ドレッシング“dressing”」は、「(料理に)服を着せること」が本来の意味です。
 
ここまでが、“ad”シリーズの説明です。
今日からは、“d”を忘れずに付けられそうですね! 
 

ここからは“adjust”以外の語彙説明です。お時間のある方は続きもどうぞ。
 

“just”とは?

続いて、“just”はどうでしょうか?

“just”や“judge”は「正しい」、「法律や審判」という意味があります。
つまり、 「陪審員」を指す“jury”は「“ju”(正しい)+“ry”(集団)→︎陪審員」、
「偏見」を指す“prejudice”は 「“pre”(前に)+“jud”(審判)+“ice”(こと)=審判する前に決めつけること→︎偏見」 となるのです! 
 

今後、“ju”や“jud”という単語が見えたら、「もしかして?」と想像してみると類推できるかもしれません。
 

“bolt”とは?

最後に、「ボルト“bolt”」の語源は何でしょう? 

これは、「重い先端を持つ短く太い矢」を指す“bolt”から来ています。
「ボルト=矢」は、あまり馴染みがないようにも感じますが、
ポ●モンでもお馴染みの “thunderbolt”=「稲妻」は、
「雷“thunder”+矢“bolt”→︎雷の矢」という意味で15世紀半ばに生まれた単語です。
 

このことから“bolt”を知らないうちに「矢」という意味で使っていたことがわかります。
 

以上、「アジャストボルト(adjust bolt)」の“d”とは?でした!!

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Writer 荻野真也